新聞営業ハンドブック

新聞営業ハンドブック2020を公開します!

営業会話って何だろう?

営業会話テクニック

☆ちょっとしたテクニックで好感度アップ

 

 営業会話に必要なことは、お客様を敬っていることを伝える。つまり「気遣っている」「立場をわきまえている」ことを伝える事です。

 つまり、テクニックではありません

 でも、多少のテクニックを知っていると自分の伝えたいことがお客様に伝わることも事実です

 お客様の中には、「常識」にこだわる方もいらっしゃいます

 最低限の会話テクニックは把握しておいた方が間違いはないでしょう

 

① 尊敬語・謙譲語・丁寧語

 尊敬語・謙譲語・丁寧語をきちんと使おうと意識しずぎると上手く会話ができず、自分の伝えたい事が相手に伝わりません。最低限、お客様に失礼にならないよう気をつけるように心がけましょう。

 尊敬語・謙譲語・丁寧語の「意味」「活用場面」「使い方の例」を簡単に整理すると下表のとおりです。

 

種 類

尊敬語

謙譲語

丁寧語

意 味

相手を敬って言うときに使う

自分をへりくだった言い回し

立場の上下に関係なく丁寧な表現

活用場面

・お客様に話しかける時

・お客様を話題にする時

・自分のことをお客様に

伝える時

・自社のことをお客様に

伝える時

・お客様に話しかけ

る時

・職場での会話

使い方の例

購読される

いらっしゃる

覧になる

申込みになられる

くださる

確認下さい

覧になりましたか

 

連絡いたします

御礼申し上げます

報告差し上げます

伺いたいのですが

参ります

承ります

 

 

・語尾に「です」「ます」「ございます」を付ける

・丁寧な「先ほど」「あちら」「いかが」「どちら」という表現

 

【注意点】

・ できるだけ多重敬語は使わない⇒×元気に旅行に出かけになられた

・ できるだけ多重敬語は使わない⇒○元気に旅行に出かけになった

 

※ 会話の流れで敬語が重なる事があります。あまり意識しすぎず、

 二重敬語までは不自然にならないので、問題ありません。

 

・ 動詞が続く場合は、最後の言葉を敬語にする。⇒×喜びになって帰った

・ 動詞が続く場合は、最後の言葉を敬語にする。⇒○喜んで帰りになった

・ 身内に敬語は使わない⇒×お父さんおっしゃるには

・ 身内に敬語は使わない⇒○父が申すには

・ 相手に謙譲語は使わない⇒×お客様が参りました

・ 相手に謙譲語は使わない⇒○お客様がお見えになりました

・ 「お」「ご」は、動植物、外来語、公共物、「あ」「お」で始まる言葉には付けな 

 い。

 

② やわらげ表現

 お客様のご希望に添えない時やお客様に負担を強いる時に「やわらげ表現」を使うことで、お客様を気遣っていることが伝わります。また、丁寧な印象を与えます。

 

 (1) 肯定的に話す

 「できない」ことを肯定的に話すことで受ける印象が大きく異なります。

   × 本日、○○は外出しております。明日まで対応できません。

   ○ 本日、○○は外出しておりますが、明日は対応可能でございます。

   × 担当ではないのでお答えできません。

   ○ 折り返し担当から回答させていただきます。

 

(2) 依頼形を使用する

 自分達の都合をお客様にお願いする場合、できるだけ命令的な表現は避けます。依頼形を使いましょう。

   × 10日までに連絡して下さい。

   ○ 10日までに連絡していただけませんでしょうか。

   × 集金に伺います。

   ○ 集金にお伺いしてよろしいでしょうか。

 

③ クッション言葉

 お客様に質問や依頼をするときにクッション言葉を使用すると、とてもソフトに受け止めていただけます。多様なクッション言葉は会話の広がりを増やします。営業にはとても役立つ言葉なので、マジックフレーズと言う人もいます。

種 類

クッション言葉

お断り

「申し訳ございませんが」「せっかくでございますが」

「誠に申し上げにくいのですが」

依 頼

「恐れ入りますが」「お手数ですが」「失礼ですが」

「よろしければ」「お差し支えなければ」

「お忙しいところ」「お取り込みのところ」

「お急ぎのところ」「大変勝手を申して恐縮ですが」

話の切り出し

話題の切り替え

「早速でございますが」

「話は変わりますが」

確 認

「では念のため」「と、おっしゃいますと」

質 問

「失礼ですが」「お差し支えなければ」

「お断り」や「依頼」の場合でもクッション言葉を使うことで、お客様に警戒感や不安感を抱かせずに心構えをしていただけます。

 

④ 伝える内容と順序

 お客様に対し依頼や否定的な事柄を伝える際に、言葉使いと同じくらいに大切になるのが内容と順序です。順序は、結論から伝え、次に理由、最後に感謝やお詫びの気持を伝えます。

流 れ

言 葉

ポイント

(1) クッション言葉

恐れ入りますが 恐縮ですが

申し訳ございませんが

お客様に心構えをしていただく

(2) 用 件

断 り

~はいたしかねます

~はできかねます

「できません」とは言わない

依 頼

~いただけませんでしょうか

~お願いできませんでしょうか

「してください」と命令形は使わない

(3) 理 由

なぜなら~だからです

…と申しますのも~

言いにくいお願いこそはっきり

(4) 感 謝

ありがとうございます

宜しくお願いいたします

お礼

 

⑤ NG言葉

 営業のときに使ってはいけない言葉です。お客様が否定的に捉えて不快になります。また、曖昧な印象を与え不安に思います。

種 類

具 体 例

曖昧な印象を与える

「多分」「一応」「まあ」「ちょっと」「じゃあ」

「とりあえず」

癖になっている

「えー」「えーと」「あのー」「ああ」「うん」「はぁ」「~の方(ほう)」「~になります」

「よろしかったでしょうか」

横柄、高圧的

「~ですかね」「~ですよ」「えっ」「それと」「それで」

否定的

「できません」「わかりません」「知りません」

「無理です」「だめです」「いりません」

会話を分断する

「ただ」「とにかく」「だから」「ですから」「でも」

「しかし」「いや」

若者言葉

「っていうか」「自分的には」「…ぽい」

 

新型コロナウイルス感染の影響で新聞の営業はやりにくくなっています

お客様に不安を与えないように、会話もお客様を気遣って営業してみてください

 

 ・・・と言いつつ 私もうまく話すことができているだろうか?

と自問自答してみると、60点くらいだと思います

 育ってきた環境や私立・公立・進学校などの違いや職業といったもので、身に付く話し方も違ってくると思います

 公務員を経験した私は、営業自体が身についているとは言い難いと感じています

 自分を分析し、自分を知った上で背伸びをしない「営業会話」を話すよう心がけることが大切ではないかと思っています

 

 今日の戦国騎馬武将

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奥州の雄伊達政宗