今日の朝刊でこんな記事を見つけた
通学の足がなくなる
ある地域は、鉄道やバスなどの交通手段がなく、中学生が利用しているのがコミュニティバスという
必要な費用は父兄が負担している
もちろん大半を行政が負担している
民間バス事業者等に委託すると父兄の負担は大幅に増えることになる
この地域では、コミュニティバスの存続を訴えているという
平等な行政サービス
今回のコミュニティバスは、一部地域で運営されているものです
市町村合併時の行政サービス継続という観点から継続されているものだそうです
しかし、車両の老朽化を契機に「廃止」という方向を市が決定したらしい
私個人としては、他の地域とのバランスから致し方ないと思います
地域によっては、各人の交通費負担のみで通学をしているところもあるでしょう
そんな地域間のバランスを考慮すると致し方ないと思うのです
利用者が冷静に考える必要
今まで利用できた行政サービスが廃止されると、住民は大反対する
それが「利用率が低いもの」「一部の人しか利用していないもの」など行政サービスとしては平等性が確保されていないものであっても「反対」の声は出てくる
ここで、利用者つまり市民は冷静に考えてもらいたい
『本当に必要なのか』である
本当に必要であれば、行政に訴えていく必要がある
そうでなければ、別の行政サービスの拡充を考える必要がある
行政側から与えられるのではなく、市民自らが必要な行政サービスを求めていくことが大切だと思います
便利だけを求めてはサービスは衰退する
公共交通を考えてみましょう
路線バス事業は、大都市を除けば経営が苦しい場合が大半です
そこで、行政からの補助などにより生活路線の維持が図られています
学生やお年寄りの交通手段の確保は重要な行政政策です
それは、自治体がバス事業者と話し合い、必要な手助けをしてバス路線を維持していくという図式です
私は、ここで「市民の参加」が重要だと考えます
「生活路線の維持を」と声高に叫ぶことはあっても、維持をするために必要な手助けを市民自ら行うことは多くは無いと思います
できるだけ公共交通を利用しようという意識です
しかし、一般的には◎使いたい時にバス路線があると便利という考えでしょう
普段はマイカー通勤だけれど、飲み会などマイカーが使えないときに自宅近くに路線バスが走っていると便利・・だから廃止は困る ということです
多少の不便はあってもサービスの維持を目指す
私たちも、バスの便数減を受け入れて、路線を維持するというような考え方が必要だと思います
「減便は不便になるので絶対に受け入れない」という考えが蔓延すれば、バス事業者は赤字経営が続き、倒産そして◯◯市からバスが無くなってしまう ということもないとは言えません
ある地方都市でBRT(バス・ラピッド・トランジット)システムが導入されています
このシステムでは、バス⇒バスの乗り換えが発生します
当然不便です
ものすごく評判が悪く、導入からずっと改善が求められています
しかし、AからDまでの路線(系統)が10本、AからCまでの路線が10本あるとします
どちらも利用率が低く、便数減が必要です
利用者からみると不便になります
これをBRTシステムにすると
AB間のバスを20本にしてB地点で乗り換えることにします
そしてBで乗り換えてCまでの路線は10本のまま維持する
同じようにBで乗り換えてDまでの路線も10本のまま維持するのです
「乗り換え」という手間と「乗り換え時の待ち時間発生」という不便はありますが便数の維持が可能となります
『乗り換え』という不便を発生させて『便数減』という不便を解消するのです
これを「不便だ」と言って受け入れないと最悪の場合、バスゼロの都市が発生してしまうのです
丁寧な説明が重要
しかし、不便になるのは間違いありません
これをいかに利用者に理解していただくかが行政の使命と考えます
説明会や公報でのPR、議会での説明などです
その際に大切なのは、
公共交通といっても民間事業者が担っているということ
行政が補助する場合でも限界があり
市内地域ごとの平等性が必要であること
を理解してもらうことです
とにかく時間はかかるでしょう
しかし、根気よく説明をすることで「利用はしないが不便になるのは反対」という考え方を変えていただくことが必要ではないでしょうか
そして、私たち市民もただ反対するのではなく、行政の説明をよく聞いて少しの不便は受け入れようという意識を持つことが大切だと思います