新聞営業ハンドブック

新聞営業ハンドブック2020を公開します!

新聞営業にデータ活用を!

残念な新聞営業現場

◎データ活用の必要性

新聞の営業が、どれだけデータを基に行われていると思いますか。実は、旧態依然と営業マン・レディー一人ひとりに任せきり。「契約は足で稼げ」「訪問件数と契約件数は比例する」などの号令をかけるのがせいぜいなのです。それでは、効率的な営業はできません。少ない人員で訪問件数を確保しようと思うと一人当たりの勤務時間を延ばさざるを得ません。早朝の朝刊配達、人によっては夕刊作業、そして販促作業と1日の勤務時間が長時間になり、疲れも溜まってしまいます。益々労務難を引き起こす要因になってしまいます。もっと効率の良い営業方法はないでしょうか。
新聞の営業は、現場で行う訪問営業を基本にしていますが、新聞社で行う増紙キャンペーンや読者サービス、イベントなど色々な取り組みが行われていて、その申込みや受付ではお客様の様々な情報を得ることができます。それらの情報を新聞の販促に活かすことはできないでしょうか。他業界であれば、当然収集した情報をデータ化して営業戦略を検討する際の基本データとして活用します。新聞業界も情報をデータ化して効率的で効果的な営業を行っていかなければなりません。

どんな情報があるのでしょうか

それでは、新聞社には営業に使えそうな情報としてどのようなものがあるでしょう。

(1) 増紙キャンペーン情報

これは、まさにキャンペーンに申し込んで新聞を購読したお客様の情報です。どのキャンペーンが効果があったのか、どのようなお客様が申し込んだのか…を分析できれば、今後のキャンペーンを企画する際に役立ちます。どの時期に誰をターゲットにして、どのような景品を付けて行うか等が計画できるはずです。

(2) 読者サービス情報

読者サービスといっても色々あります。新聞社が行うイベントに優先的に参加できたり、お店で割引が受けられたり、プレゼント企画が掲載された情報紙が届くという会員制クラブや趣味のカルチャースクール等があります。これらに登録しているお客様の情報も「年齢」「性別」「地域」等の違いによる嗜好傾向の分析ができ、各々クラブ運営や企画に活かすことが可能です。

(3) イベント情報

美術展やサーカス、芸能、講演会等新聞社が行うイベントの参加者の情報も今後どのようなイベントを行ったら良いかに役立ちます。

(4) 読者情報

そして何よりも新聞を読んでいらっしゃる読者の情報が一番役立つ情報ではないでしょうか。個人情報だけではなく、地域毎の購読率や購読期間、購読紙の種類や数も役立つかもしれません。

(5) アンケート情報

紙面改造を目的としたアンケート調査や顧客満足度を知るためのアンケート調査等色々なアンケート結果をデータ化して活かすこともできるでしょう。

(6) 総合的に管理して役立てる

上記で紹介した情報を1箇所に集約して、ビッグデータとまではいきませんがある程度の規模を持つデータとすることで、個別キャンペーンやイベントの情報では見えてこなかった傾向や特性が発見されるかもしれません。何よりも集約したデータを販売現場で効率的な営業活動ができるように役立てようというスタンスで分析を行えば、将来心配される労務難にも対応できるのではないでしょうか。


◎販売に特化した活用

データベースを具体的にどのように販売現場で活用したら良いでしょう。

(1) 性別や年齢別、地域別の傾向を見る

新聞購読者の性別や年齢に傾向はないでしょうか。おそらく年齢が高いほど購読率が高くなっていると推測されますが、性別や地域によって違いはないでしょうか。ある情報誌の女性購読者を分析したら、ある地域では40代の女性の率が他地域よりもやや高いという結果が出ました。この地域で営業をする際は40代の女性の優先順位が他地域に比べ上位にくるということになります。

また、高齢者の購読率が他地域よりも高い地域は、第8章で述べた「現読維持対策」をすぐにでも行ったほうが良いのではないでしょうか。お亡くなりや入院で購読中止になる前に同居家族にも新聞に親しんでもらうという普段の作業が必要になるということです。

(2) 複数紙購読者の傾向をつかむ

ある情報誌の購読者は、朝刊購読者や他紙朝刊購読者の比率が高いという傾向が出ています。この情報紙の部数を伸ばすには、まず他紙を含めた朝刊購読者から攻めるという営業戦略が組めるのではないでしょうか。

(3) イベント販売にも役立つ

過去に〇〇サーカスを招致してチケット販売をしたとします。また、今年もサーカスを招致してチケットを販売します。過去のデータがあれば、今回のチケット販売を計画的に行えるのではないでしょうか。たとえば、前回チケットを購入した人は、どのような人が購入したのかを分析します。「小学校中学年」⇒「小学校低学年」⇒「就学前」⇒「小学校高学年および中学生」の順で対象の子どもがいる家庭で販売数が多かったとします。ということは、今回も同様の年齢のお子様がいるお宅を優先に営業をすると効果が出るということです。ここで注意するのは、前回買ってくれたお客様を優先に営業するというのは全く効果がないということに気付いて下さい。今現在、お子様は高校生や大学生、場合によっては社会人になっています。これが、美術展なら前回購入者を優先するのは正解です。年齢は関係なく、美術に興味があるお客様が購入しているからです。
このように、イベントに合わせたデータの分析が必要になります。従って、情報も将来に役立つためには『どんな情報が必要か』ということを意識して収集しなければいけません。集める情報は活用できる情報であり、活用しなければ意味がありません。活用しない情報なら収集しないでください。活用もしない情報を収集すると現場ではよけいな仕事となり、作業効率が落ち増紙作業にも影響が出てしまいます。特に新聞社の内部報告のための情報集めは、現場を苦しめるだけです。(※どこの業界にもありそうですが‥)現場目線に立った運用をお願いします。

 

餌やりの瞬間

大丈夫か?

あっ親つばめが来ました

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赤ちゃんに餌を与えています

ししかし‥!!

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餌のトンボが大きすぎて呑み込めません

この子はしばらくこのまま呑みこめませんでした 💦 トホホ

 

 

吉本MANZAI

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