新聞営業ハンドブック

新聞営業ハンドブック2020を公開します!

新聞営業ハンドブック2020=第2章《社会人としての基本とビジネスマナー》

第二章

社会人としての基本とビジネスマナー

1 社会人としての自覚と心構え

2 組織人として求められるプロ意識

3 書類作成は正確に

4 服装と身だしなみ

1 社会人としての自覚と心構え

知っておきたい基本中の基本

 新聞販売店で働くみなさんの大半が新卒採用ではない方達ではないでしょうか。別の仕事を経験してから新聞販売業界に入った方、子育てが一段落して新聞販売業界に入った方が多いのではないでしょうか。従って、新聞販売に関する新規採用者向けの研修を受けた経験のある方はほとんどいないと思います。新聞販売業界に入った時点では、すでに十分な人生経験をしており、新規採用者研修なんて今更…と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、訪問販売の基本や電話応対時のことば遣い、報・連・相は何故必要か、組織の中での自分の役割など社会人、組織人として最低限知っておかなければいけないことは多くあります。一般的なビジネスマナーを「知る」「再確認する」ことは大切なことです。

 

① 会社から期待されていることは何でしょう?

 新聞販売店は組織です。性別、年齢、経験、価値観、家庭環境などが異なった人達が、新聞の増紙や維持、お客様への情報提供など同じ目的を達成するために集まった集団が新聞販売店という組織です。

従って、職場でのルールを守り、互いを尊重することが大切で、そうすることで人間関係が向上して販売店という会社全体として生産性が高まります。

あなたが会社から期待されていることは、会社の目指す目的達成のために職場の仲間と協調し、知恵を出し、話し合い、従業員が一丸となって業務遂行をしていくことができるよう中心的役割やその補佐を担っていくことです。

 

② 自分のことをしっかりコントロールできる人が社会人です

社会人・会社組織の人間として、しっかりと自己管理できることが大切です。具体的には、

ア) 健康管理…ローテーション職場では基本です。急な休みは厳禁。健康管理や前日の飲酒に気をつけましょう。

イ) 感情管理…好き嫌いを自己コントロールしましょう。社会人として同僚はもとよりお客様に対して好き嫌いを意識してはいけません。「仕事」と割り切ってけじめをつけることが必要です。

ウ) 時間管理…勤務時間を把握して遅刻やダラダラ勤務は避けましょう。時間ギリギリもNGです。

エ) 情報管理…会社やあなたが持っている・知っている情報は、「言わない」「見せない」「持ち出さない」を基本にして業務を行いましょう。

2 組織人として求められるプロ意識

採用された日からあなたはプロフェッショナル

 顧客満足度を常に意識しましょう。「どうすれば喜んでいただけるか」「なぜ上手くいかなかったのか」を追求することがプロ意識です。

 

① 役割意識

上司や同僚から期待されていることを自覚して、自分は何をすべきかを考えましょう。人任せでは成長はありません。

② 協力意識

会社が目指している方向を理解して、主任等上司の指示にしっかりと従い、チームワークを乱さないようにしましょう。新聞販売店に一匹狼は必要ありません。

③ コスト意識

あなたの人件費と使った時間は、契約や販売物、収集した情報などに対して「相当」なのか「効率が良いか」を考えてみましょう。

④ 目標意識

会社から与えられた目標とあなた自身が立てた目標をしっかり意識しましょう。目標を達成するためには何をすべきかを考えましょう。

⑤ 顧客意識

お客様の立場で考えてみましょう。

ア) 新聞は、遅配、誤配、不着、破損、汚損なく配達できて

いるか【注】

イ) 集金は、約束の時期・時間にうかがっているか。

ウ) 要望にすばやく・的確に応えているか。

エ) 明るく挨拶できているか。

以上のように新聞販売店顧客満足度を上げるためにできることは沢山あります。

 

【注】遅配:普段より送れて新聞が配達される

 誤配:違う銘柄の新聞が届く

 不着:新聞が届かない

3 書類作成は正確に

必要事項はきちんと記入しましょう

 わたしたちは、携帯電話やクレジットカードの契約をしたり、市役所に戸籍謄本取得の申請をしたり、自動車を購入したりする際に必要書類を作成します。その際、「氏名」「生年月日」「住所」「電話番号」「口座番号」等々必要事項をきちんと記入して申請します。新聞販売業務においても全く同じです。 購読契約書には、「銘柄」「購読開始日」「購読期間」「お客様の氏名」「住所」「電話番号」を記入していただき、私たち契約をした者の署名も残します。その他、新聞購読キャンペーンのプレゼント応募やイベントのチケット販売など必要事項を記入する業務は、新聞販売に携わっていると日々直面します。

 

 しかし、残念ながら必要事項が記入されていない場面に出くわすことが意外と多くあります。たとえば、「住所の市町村が省略されている」「郵便番号がない」「市外局番がない」「ふりがながない」などです。

 

 FAXで書類をやり取りする際に文字つぶれが発生する場合があります。もし、文字つぶれでお客様の氏名の判別ができない場合、ふりがながふられていれば正しい文字がわかるでしょう。お客様に不快な思いや失礼が無いように対応できます。

 

 また、お客様から問合せがあった時、そのお客様を検索するのに一番役立つのが電話番号です。現在は情報をPCデータ化しているのが常識です。お客様からの問合せに「氏名」や「住所」だと検索に時間がかかりお客様を待たせることになりかねません。最悪、検索できない場合もあります。電話番号であれば、すばやく正確に検索できます。

 さらに新聞発行本社は、契約書やキャンペーン申込書等みなさんが収集したお客様情報をデータベース化して、年齢別や性別の構成や地域的特色などを分析して販売戦略に役立てています。そのためには、きちんと必要事項が記入されていなければ役に立ちません。新聞の発行部数が本当に「0」にならないように、未来に向けて様々な販売戦略を立てる必要があります。その一役をみなさんが担っているということです。

 

 このように必要事項を記入するには意味があります。世間一般の企業の場合、記入漏れがあると上司からかなり強い叱責があります。なぜなら、必要事項を記入することは誰にでもできる基本中の基本であり、時には必要事項が記入されていないことが原因でお客様や関係する企業等に迷惑をかけることになりかねないからです。

 

 新聞販売業界だけがこんな基本的なこともできないということは無いはずです。必要事項の記入は、お客様のためであり、新聞が未来に向けて発行され、みなさんの生活を安定させるためでもあります。難しいことではありません。普段の仕事の中で意識して完璧な書類作成をしましょう。

4 服装と身だしなみ

見た目の印象は大切です

① 服装

 新聞販売店の作業は大きく分けて「配達」「集金」「営業」です。それぞれに適した服装で作業を行うことで、自分にとって安全で、お客様に信頼され、安心していただけます。

 

(1) 配達作業

 新聞の配達やデリバリーを行うときは、販売店で決められたユニフォームまたは指定された服装で行います。春夏秋冬など季節に応じて指定されている場合もあります。バイクや自転車で配達する際は特に軽快に動けるように服装や履物に気をつける必要があります。また、交通安全上識別されやすい服装であることも大切です。ユニフォームはそれらを全てクリアした服装といえます。

(2) 集金作業

 集金作業も販売店で決められたユニフォームまたは指定された服装で行います。お客様から現金をお預かりするのですから、○○新聞店の従業員であることがわからなければいけません。身分証明書を見えるように身につけ、ユニフォームを着用していれば一目瞭然です。ただし、新聞配達作業で汚れたユニフォームはNGです。集金時は清潔な服装着用に努めましょう。

(3) 営業作業

 営業時は、お客様に警戒されず、安心して面談していただける服装であることが大切です。清潔なユニフォームを着て身分証明書を身につけていれば大丈夫です。

 

② 身だしなみ

 身だしなみも基本的には服装と同様に清潔でそれぞれの作業にふさわしくなければいけません。髪型、ひげ、体臭(たばこの匂い)、くつの汚れなど社会人として常識ある身だしなみを心がけましょう。

あなたは、販売店・会社の顔です。お客様に「さすが○○新聞社の□□販売店の従業員」と思われるようにしましょう。